Free International University Japan 10/20/2002
* ミーティングのお知らせ
* 「占領に反対する芸術家たち」 in 国連
* 「日本心中」アンコール上映
* 前回のミーティングの報告
* 会計報告
ミーティングのお知らせ
これまでミーティング会場にしてきた神宮前区民会館が、改修工事のため来年3月末まで使えなくなってしまいましたので、今回は新しくできた、といっても古い建物ですが、神宮前穏田区民会館が会場になります。場所は、明治通りを挟んで神宮前区民会館の反対側、JR原宿駅、地下鉄の明治神宮前駅からだと、明治通りの信号を越えなくてよい分だけ、近くなりました。下のURLのページに地図があります。
パレスチナの状況はまったく良くなりませんし、アメリカのイラク攻撃は確実視されています。北朝鮮問題もあれば、臨時国会が始まり、有事法制、個人情報保護法案は新聞報道によれば後回しになりそうですが、安心はできないでしょう。前回のミーティングでの話につなげて言えば、帝国の属国の住民としての私たちは、例えば文化・芸術の領域からどう抵抗していくのかというのが話し合いの大きなテーマで、その中で、いつものことですが、具体的な話をしていくということになると思います。
日時=10月20日(日) 午後6時30分~9時30分
会場=神宮前穏田区民会館会議室1号(渋谷区神宮前6-31-5 Tel.03-3407-1807
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/ku/est/guide/kmkaikan/km_onden.html
JR原宿駅下車徒歩6分 営団地下鉄千代田線明治神宮前駅下車徒歩2分)
参加費=1,000円
「占領に反対する芸術家たち」 in 国連
9月23日、24日、ニューヨークの国連本部でNGOの国際会議、「パレスチナの人々を支持する市民社会の国連国際会議」(United Nations International Conference of Civil Society in Support of the Palestinian People)が開かれ、そのメインプログラムの中で、八鍬瑞子さんによる「占領に反対する芸術家たち」(Artists Against Occupation、以下AAO)の活動の紹介、Samia A. Halabyさんによるスライドを使ったパレスチナ美術に関するレクチャー、カナダでの"Artists against the Occupation"展の記録映像の上映が行われました。
八鍬さんのアピール「『占領に反対する芸術家同盟』設立の告知と参加要請」と針生さんによるその補足の文章などを日本語と英語で掲載した「八鍬瑞子展『パレスチナ・パレスチナ』-『占領に反対する芸術』第1回展として」のカタログと、今回の会議用にFIU Japanで作ったステッカーは、アメリカ、あるいはイスラエルからのクレームを警戒したせいか、両方とも参加NGOの印刷物を置くために用意されたテーブルに置くことが許可されなかったと聞くと、やっぱり国連は国連だなと思ってしまいますが、手渡しはかまわないということだったので、会期中に国連本部の前で行われた会議参加者によるデモなどの際に配ってきてくれたそうです。
来年にはアメリカ、カナダ、日本での展覧会も予定されています。AAOに参加される方は下のサイトからEメールを送ってください。八鍬さんが国連会議用に用意して実際に使った原稿もそこで読むことができます。また、その下にURLを書いた国連のページからは、会議のプログラム、残念ながらAAOのところは入っていませんが、会議の模様を映した映像などを見ることができます。
http://members.rogers.com/palestine4us/ArtistsAgainstOccupation/ArtistsAgainstOccupation.htm
http://www.un.org/Depts/dpa/ngo/calendar.htm
「日本心中」アンコール上映
大浦信行さんの映画「日本心中 針生一郎・日本を丸ごと抱え込んでしまった男。」が11月9日(土)から22日(金)まで、前回と同じシネマ・下北沢でレイトショーとしてアンコール上映されます。また、それに先立つ11月2日(土)からは大阪、十三の第七藝術劇場でも上映されることになりました。
今回のアンコール上映でも、針生さん、初日の大野一雄、大野慶人、束芋ほか多くのゲストを招いてトークライブが開かれます。トークライブのある日は午後8時から整理券が配られるそうですが、大野一雄が出る初日には朝からかあるいは前日からかは分かりませんが、行列ができること必至。上映時間、トークライブの日時など、詳しくは下記URLの「日本心中」公式サイトを見てください。
前回同様、大浦さんから1枚1,000円の前売券を預かっています。必要な方は送り先と枚数を明記してEメール、Fax、電話などでご連絡ください。郵便でお送りします。代金は前売券を送る際に郵便振替用紙を同封しますので、それを使って送ってください。
http://www.interq.or.jp/leo/lgallery/default.nihon.html
前回のミーティングの報告
7月27日から8月30日までアメリカ、アトランタのオルタナティブ・スペース"Eyedrum"で開かれた"Strange Fruit"展と、前号で書いたように8月7日から9月7日までカナダ、オンタリオ州のロンドンで開かれた"Artists against the Occupation"展に参加して帰国した八鍬さんが、展覧会の様子を写真を見せながら話してくれました。"Strange Fruit"展は、2000年1月にニューヨークで最初に開かれ、いくつかの美術館を巡回した後、2002年5月からアトランタのMartin Luther King Jr. Centerで開かれている"Without Sanctuary"という、1860年代から1930年代を中心にアメリカで土産物として売られていた集団リンチの写真とポスト・カードの展覧会に触発されたアーティストたちが開いた展覧会で、日本からは八鍬さんと赤土類さんが参加。下のURLのページから一部の作品の写真を見ることができます。その下は"Without Sanctuary"展のサイトです。
http://www.eyedrum.org/pix/pixframeset.html
http://www.journale.com/withoutsanctuary/main.html
"Artists against the Occupation"展については下のサイトで、展覧会のポストカード、参加作家の略歴、地元の新聞に掲載された記事などを見ることができます。残念ながら作品の写真はそこには掲載されていませんが、パレスチナ人とユダヤ人の写真アルバムをそれぞれ作り並べて展示したものとか、透明なプラスチック製のボールにパレスチナ支援のバッジとメッセージを入れたガチャガチャの機械を置いたり、あるいはパレスチナで撮ったフェンスの写真があったり、参加したのは地元の作家がほとんどなのですが、そのどれもが社会的なコンテクストで作られており、そこは日本の状況とは違うなという印象です。
http://members.rogers.com/palestine4us/ArtistsAgainstOccupation/ArtistsAgainstOccupationLondonOntarioCanada.htm
「占領に反対する芸術家たち」 in 国連で書いたように、八鍬さんが国連に行くことになったので、ステッカーを作って持っていってもらうことになりました。パレスチナ関連のメーリングリストで流されたカナダでの"Artists against the Occupation"展の記事を見た日本人の国連職員から八鍬さんへの招待のメール(招待といっても何も出ないのですが)が来たのがはじまりで、もともとは作品の展示ができないだろうかという話だったのですが、結局前記のような形になったとのことです。
以下、そのほかに出た話を箇条書きにしておきます。
・有名アイドルの肖像権の話とか、小林亜星の「どこまでも行こう」の著作権をめぐる裁判の話とか最近の新聞で目にしたが、例えば、新宿、歌舞伎町の監視カメラに写った人の肖像権はどうなるんだ。
・個人情報保護法案に各メディアは反対しキャンペーンを張ったが、メディアだけが適用除外されるという話がある。
・大浦さんにも来てもらって「日本心中」を見る会を開き、およそ20人が集まった。映画評論の白井佳夫さんも来てくれてよかったと思う。
・プロジェクショナル・インティファーダをやっている方は、ロケハンとか、どこに映すかとかしてなかなか楽しいのだが、見にきてくれた人と楽しさを共有できるよう、音を入れて、ラジオで流すことを計画している。
・AAOでメールを活用し、またパレスチナ関連のメーリングリストに入っているが、シオニスト・ハッカーからスパムやウイルスメールが来る。また、AAOへの参加をメールで受け付けているが、メールだけではどんな人か分からないので、慎重になっている。
・AAOを韓国でもやったらいい。韓国ではパレスチナ問題にかかわる取り組みが見られない。
・韓国軍がベトナム戦争で行った残忍な行為を反省する必要があるという韓国人作家がいる。
・韓国だけでなく、東アジアにはパレスチナ問題を課題としたNGOが少ない。国連での国際会議に参加しているのも、日本からはパレスチナ子どものキャンペーンだけだ。
・アブダビTVでアラブ諸国のアーティスト、詩人や俳優、演奏家や歌手が出演したパレスチナ支援の24時間チャリティー番組が放送され、2億ディルハム、日本円にして約70億円が集まった。
・第2次インティファーダで犠牲になった人のうち100人の写真とそれぞれの遺品を展示した"100 SHAHEED-100 LIVES"というサカキーニ文化センターが企画した展覧会を日本でも開きたいが、適当な会場がない。
・イスラエルとアメリカはパレスチナにかいらい政権を作りたがっている。日本政府も戦後ずっとアメリカのかいらいだ。
・9.11以降ずっと、それに関連した記事や書籍に目を通しているが、柄谷行人の「批評空間」の対談の中にアントニオ・ネグリに触れたものがあった。原著は読んでいないが、それによると、経済がグローバル化した結果、必然的に権力も国家の枠組みを越えてグローバル化する、世界帝国はもうできあがっているんだと。それに対して、運動も国家を越えていく必要がある。9.11の後、アフガンの戦争があり、最近はイラク攻撃が言われているが、それを行うアメリカ政府首脳部の心理がもう1つよく分からなかったが、これを読んでよく分かった。彼らにとっては、それは反乱封じであり、内戦なんだ。
・東京電力の事実隠し、みずほ銀行のシステム障害など、何も信じられないような世の中で、帝国のシステムだけが機能していっている。
参加者=大榎淳、田渕伸子、針生一郎、三笠欽、守谷訓光、八鍬瑞子(敬称略)
会計報告
9月の収支です。カンパは、会計に繰り入れるのが遅くなりましたが、「日本心中」のチケットを送った際に、冨迫博幸さんからいただいたものです。ありがとうございました。
収入
参加費=6,000円
カンパ=800円
計=6,800円
支出
会場費=2,200円
通信費=6,480円
送料=1,160円
封筒代=378円
飲料代=260円
計=10,478円
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