Free International University Japan 5/28/2006
* 講演会「ヨーゼフ・ボイス:彫刻理論と錬金術―芸術、自然、精神世界を貫く3つの造形原理」開催のお知らせ
* 「Olive Project KEEP HOPE ALIVE―パレスチナ『オリーブの木キャンペーン』に応えて」展
* Shelly Sacksの“Social Sculpture Research Unit”
* ナムジュン・パイク追悼の催し2つ
講演会「ヨーゼフ・ボイス:彫刻理論と錬金術―芸術、自然、精神世界を貫く3つの造形原理」開催のお知らせ
ヨーゼフ・ボイスが他界して今年で20年になります。ついでに言っておくと、自由国際大学(FIU Japan)の活動も途中ちょっとずつ休みが入りながらですが21年、準備会の期間を入れると22年になりますが。亡くなったのが1986年1月23日ですから、本当ならもう少し早く、2月とか3月とかに開くとよかったと反省しつつ、少し遅くなりましたが、ドイツからフォルカー・ハルランさんを迎え講演会を開くこととなりましたので、お知らせします。
ハルランさんには、95年に来日された際に一度FIUの集まりで話をしてもらったことがありますが、現代芸術に詳しく、植物学、ゲーテの形態学、キリスト教、ルドルフ・シュタイナーの思想も専門です。1997年に開催した「ヨーゼフ・ボイス・ゼミナール」でヨハネス・シュトュットゲンさんがほかでは聞けない素晴らしい話をしてくれましたが、今回のハルランさんの話も、それに劣らない内容のあるものになると思います。「彫刻理論」というボイスの作品・思想のコアの部分を取り上げますが、今、ハルランさん以上にこのテーマを話すことのできる人はいないかもしれません。
FIUのWebsiteに載せている案内と重複しますが、簡単にハルランさんの経歴を書いておきます。1938年、ドレスデン生まれ。現代芸術、神学、生物学を研究。「科学と芸術の中の植物のイメージ―アリストテレスとゲーテ、19、20世紀の科学的植物学、パウル・クレーとヨーゼフ・ボイスの作品において―」で博士号を取得。ドイツ、ボッフムのキリスト者共同体司祭。オックスフォード・ブルックス大学客員研究員。また、ドイツ初の私立大学であるヴィッテン・ヘルデッケ大学の共同創設者で、アカデミック・フォーラム会長を務め、美学と自然哲学を講義しています。
編著の“Was ist Kunst-Werkstattgespraech mit Beuys”(芸術とは何か―ボイスとの作業場での対話)は、イギリス、フランスなど5か国でも翻訳出版されています。ほかに“Joseph Beuys Tagung Basel, 1-5. May 1991”(ヨーゼフ・ボイス会議、バーゼル、1991年5月1~5日)、“Soziale Plastik, Materialien zu Joseph Beuys”(社会彫刻、ヨーゼフ・ボイス資料集、共著)など。より詳しい経歴は、オックスフォード・ブルックス大学のウェブサイトをご参照ください。
http://ah.brookes.ac.uk/index.php/staff/details/harlan/
ヨーゼフ・ボイス
彫刻理論と錬金術―芸術、自然、精神世界を貫く3つの造形原理
日時=5月28日(日) 午後6時30分~8時45分
会場=津田ホール1F 会議室 T101 102(東京都渋谷区千駄ヶ谷1-18-24 TEL.03-3402-1851 JR線千駄ヶ谷駅・地下鉄都営大江戸線 国立競技場駅下車すぐ)
講師=フォルカー・ハルラン(現代美術史・生物学・神学研究)
会費=1,000円
主催=自由国際大学 http://www.fiu.jp/
問い合わせ=info@fiu.jp、Tel.090-9301-4881(守谷)
「Olive Project KEEP HOPE ALIVE― パレスチナ『オリーブの木キャンペーン』に応えて」展
2004年10月に「占領に反対する芸術家たち(AAO: Artists Against Occupation)」がパレスチナ各地で行ったワークショップなどのプロジェクトから生まれた作品の展覧会が明大前のキッド・アイラック・アート・ホールで5月17日(水)まで開かれています。5月15(月)~17日(水)には、詩の朗読、映画の上映などの催しもあり。下のURLに詳細と作品紹介のビデオがあります。
Olive Project KEEP HOPE ALIVE―パレスチナ「オリーブの木キャンペーン」に応えて
日時=5月8日(月)~17日(水)午前11時~午後8時(会期中無休)
会場=キッド・アイラック・アート・ホール3Fギャラリー(東京都世田谷区松原2-43-11 Tel.03-3322-5564 京王線・京王井の頭線明大前駅下車徒歩2分)
主催=占領に反対する芸術家たち 協力=キッド・アイラック・アート・ホール
http://www.vju.ne.jp/AAO/project_001.htm
Shelly Sacksの“Social Sculpture Research Unit”
オックスフォード・ブルックス大学で“Social Sculpture Research Unit”を立ち上げ、2005年にTate Modernで開かれた“Joseph Beuys: Actions, Vitrines, Environments”展の中でゼミナールも企画したアーティストShelly Sacksが面白い活動をしているようです。例えばイギリス版『バナナと日本人』といったふうな1996年の作品は、バナナの箱についている生産者番号からたどって、それぞれの生産者にインタビューし、乾燥させたバナナの皮とともに展示したもので、みな同じように見えるバナナの皮の集積の背後にある問題を目に見える形に表現しています。ボイス・シューラーには、インメンドルフ、キーファー、リヒター、ポルケなど優れた作家がたくさんいますが、こういう形で社会とかかわっていっている作家は少ないですから。興味のある方は、下のサイトを。ついでにTate Modernのボイス展のURLも載せておきます。
http://www.exchange-values.org/
http://ah.brookes.ac.uk/index.php/staff/details/sacks/
http://www.tate.org.uk/modern/exhibitions/beuys/default.shtm
http://www.tate.org.uk/modern/eventseducation/coursesworkshops/socialsculpture2637.htm
ナムジュン・パイク追悼の催し
6月にナムジュン・パイク追悼の展覧会が2つ開かれます(ほかにもあるのではないかと思いますが)。1つは銀座のギャラリー現で安齋重男写真展「ナム ジュン パイク讃」、展覧会の案内ハガキは、草月ホールでのボイスとのパフォーマンスの1コマで、このハガキだけでも手に入れるべき。もう1つは、ワタリウム美術館で、こちらはチラシがまだ出来上がっていなかったためタイトル失念。もうじきウェブサイトにアップされるでしょうから、そちらでチェックをお願いします。
安齋重男写真展「ナム ジュン パイク讃」
日時=6月26日(月)~7月8日(土)午前11時30分~午後7時(最終日は午後5時まで)
会場=ギャラリー現(東京都中央区銀座1-10-19 銀座一ビル3F、Tel.03-3561-6869)
http://www.jpartmuseum.com/g_gen/
ワタリウム美術館
東京都渋谷区神宮前3-7-6 Tel.03-3402-3001
http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html
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